キャンター / ローザ / アトラス 用 セルモーター M001T31072 故障について

こんにちは。

連日の大雨によりミツビシ製セルモーターM001T31071 / M001T31072の故障報告が増えております。
故障原因の大半はギアケース内に蓄積したクラッチ摩耗粉や、砂や埃、泥水がセルモーター内部へ流入し、
異音の発生や故障(作動不良)に至ります。

洗車や車検の際に経年劣化したダストカバーへ直接スチームを掛けますと、
劣化していたダストカバーが粉砕し、スチームの水がギアケースの中へ流入いたします。

該当のキャンターやローザはギアケースに水抜き穴がありませんので、クラッチの摩耗粉、
洗車時の水、入り込んだ泥砂などがギアケース内に蓄積され、それらがセルモーターの中へ流れ込んでしまいます。

そうなりますとセルモーター内部で摩耗粉の詰まり、砂噛み、サビによる固着、回転不良などが発生いたします。

また、セルモーター内部に塗布してあるグリースが水に浸かりますと
セルモーター内部のクラッチ機能に作動不良が発生いたします。



↑ 雨天走行後、フロント部分から泥水が浸入し、泥が大量に付着しています
【※セルモーターのフロント側が汚れている時点でギアケース内に汚れが堆積されていると考えられます】


↑ ピニオンギアに大量の泥砂が付着しています


↑ ブラシホルダー全体が泥水の侵入により腐食し、サビて固着しています


その他、セルモーターの真上にオイルフィルター(オイルエレメント)が付いている車両の場合、
作業手順をミスされるとセルモーター内に大量のエンジンオイルが流入します。

上記の場合は【水没扱い】または【整備上の不備】となり、製品保証の対応外となります。

また、水害により錆びてしまったセルモーターや、オイル流入により故障したセルモーターは
再リビルトができない為、返却コアとしてお引き取りすることができません。

なお、構造上の仕様となりますので弊社で防水処理などを行うこともできません。

上記品番のセルモーターが故障した場合、【セルモーターが故障した原因の確認】、
【外的要因の場合は原因個所の修理】、【ギアケース内の清掃】を必ずお願いいたします。



ギアケース内の清掃やダストブーツの修理をされず、
ただセルモーターを交換しただけでは短期間のうちに再びセルモーターが故障いたします。

お取り付けや点検は必ず専門店にてお願いいたします。