セルモーターのオイルかぶり

こんにちは

前回オルタネーターのオイルかぶりをご報告いたしましたが、続けてセルモーターの検査依頼をお客様からいただきました。
戻ってきたセルモーターを点検すると全体にオイルが掛かったような状態で、指で触るとベットリとオイルが付着いたします。

↓バッテリーからの電源を繋ぐB端子付近にも大量のオイルが付着しており、引火の危険性もございます。



↓分解を進めますとブラシホルダー部分に大量のブラシの溶けたカスが詰まっています。



↓リアカバー内にもブラシの溶けたカスとオイルのような液体が大量に付着しています。



実はセルモーターの内部に組み込まれているブラシにオイル(油分)が付着しますと、ブラシが溶けたような状態になり、
このように溶けたブラシのカスが内部に詰まってしまいます。

↓また、若干見えずらいのですがケースを分解しようとしたところ、中からオイルが流れ出てきました。



本来、セルモーターの内部にオイルは使われておりません。
こちらのセルモーターはディーゼルのトラックに使用されていた物なのですが、トラックのエンジンオイルは黒くて若干の粘りがありますのでトラックのエンジンオイルではなさそうです。

セルモーター内部に溜まっていたオイルは透明~半透明でかなり奥部まで吹きつけられているような状態です。
その為、今回はセルモーターの隙間(水抜き穴など)から内部へ556のようなオイル成分のスプレーを大量に吹きかけたと考えられます。
※その後、外側にも全体的に吹き付けているようです。

セルモーターの作動が悪いからと、内部へ556などを吹きかけますとセルモーター内のブラシが溶け、今回のように詰まってしまい故障してしまいます。

セルモーターやオルタネーターにオイルは厳禁ですのでご注意をお願いいたします。